_ 今週も仕事をソッコー片付けて下北へ。えんぺでも評判いいせいか、前の桟敷席にぎりぎり滑り込む。
KAKUTAは良いなあ。KAKUTAはすごいなあ。芝居ってやっぱり良いなあ。
今度の舞台は取り壊し間近のアパート。学生生活をボランティア活動で過ごした夏雄は、明日には故郷の宮崎に帰って旅館を継ぐつもりだった。同じアパートに住む友人の千秋と引越しに片づけをしているところに、同じくアパートに住む後輩のトオルを訪ねてきた真紀、心中をしようと無人アパートを探しているカップル、千秋をストーキングする駅前の花屋さん、トオルの現在の彼女が現れたりして起こる騒動を描く。
巧い!再演だけあって、笑いの要素の間とキャラクターの設定と役者のブレが全くない。友情、三角関係、失恋、妙な闖入者、畜生!と叫びたくなる感情、など青い青すぎる物語を彩る要素が堪らなく愛しい。
役者では、千秋役の成清正紀が男の冷たさと暖かさを非常に巧く色気たっぷりに演じていて感服。真紀役のペテカンの四條久美子も女のプライドで闘ってやる的な強さと可愛さのある女の子を演じていて好印象。それにしても、bird's-eye viewの近藤美月、彼女のいっちゃったマイペースぶりぶり女の子は、小劇場界のひとつのキャラとして根付きそうだ。最近、すっかりとファンになってしまった。来年は彼女の作・演出で公演を夏にやるみたい。期待しよう。
_ 今回の駅前劇場を2週間近く借り切って2作品日替わり公演は、非常に素晴らしかった。これは今年の収穫だと思う。観ていない人はあと2日間。是非、観て欲しい。芝居ってやっぱり良いものだから。