音楽を失ったサバイバーたる運命を背負った少年トウタ。舞踏で波をつくる少女ヒツジコ。ふたりがサバイブする東京。神話的な運命を背負った二人を主人公にそえながらも感情は波立てず、血肉を湧き出させる東京という肉体をマッピングし、トレースしていく形式でその神話としての都市形態の全貌を暴きだしていく。その中心は神楽坂であり、西荻窪である。移民、鴉、感染、地下、映画、犬、ガールズが神話を奏でるリズムとなり、黙示録となる。