_ スクエア/嗚呼、てんやわんやの月見うどん。 駅前劇場
_ ボクが普段芝居に求めるものは、主催者独自の世界観、脚本、演出のレベル、アイディアだったりするが、ここの劇団に求めるものはまったく別のものだ。役者の力そのもののキャラクター性と演技、個々がかみ合うアンサンブルから生まれる笑いである。主催者である上田さんも自覚しているであろう、コメディよりも喜劇と呼びたくなる笑いの質は、郷愁感にあふれている。笑わせてくれてありがとうと頭が下がる芝居。今回のゲストは後藤飛鳥さん。突っ込み役のお嬢さんといった役どころだがもう一捻りして、コメディエンヌっぽいところも出して欲しかった気がする。
_ 『銀英伝』一気読みも8巻終了。昔の小説はさすがに1冊2時間は読むのにかかるので最近は寝不足。毎年ながら涙腺全開。物語終了時のユリアン、ラインハルトの年齢はとうに追い越し、スーン・スール少佐も越えてポプランの年に近づいている。ヤンやロイエンタールを追い越すのもすぐなんだろうなあ。物語を読んで自分の年を振り返るのも妙なものだが、それだけ人生に密着したものに若い頃から出会えたのは貴重なものだ。『グイン』のようにいつ終るともわからない永劫性の感じる物語を読み続けるのも貴重だが、完結した物語が傍にあるというのも心地よい。学生の頃クラスメートで仲良くなったグループでは実に7割の人間が読んでいたものだが、今も彼らの傍らにあるのだろうか。
_ が、おすすめかな。シリーズで評価するなら『灼眼のシャナ』。ライトノベルは、電撃文庫やスニーカー文庫、富士見書房などの成果だと思うので西尾維新やハヤカワの作品は入れる気がしなかった。