いつもより多少早起きして市営地下鉄で新横浜へ向かう。新幹線に乗り10時頃に遅い朝ごはんとして駅で買ったお弁当を食べる。品川貝づくし 貝御飯、小柱貝煮、アサリ浅炊き、ハマグリ煮、グリンピースの内容。貝ご飯にグリンピースは合いますね。今回の旅のお供は
『甘露なごほうび2』渡辺満里奈 マガジンハウス
『秋の猫』藤堂志津子 集英社文庫
『ロビンソンの家』打海文三 中公文庫
advantage Lucy/Echo Park
advantage Lucy/station
advantage Lucy/Have a Good Journey〜the best of advantage Lucy 1996−2000
advantage Lucy/杏の季節
_ Lucyを聴きこんで通り過ぎる風景とシンクロするいくつかの思考に浸ったり(郊外生活者の物語や都市生活者と旅と世界と向き合う圧倒的な個)、『甘露なごほうび2』に登場するお店の料理に美味そうとため息をつきながらの車中だったけれどあっという間に京都に到着。ホテルにチェックインするまで多少時間があったために烏丸御池あたりをぶらぶらする。1日目で買い物もなあと思いショップは見るのみで。紅葉まであとチョットという感じの景色が広がるホテルに行き荷物を置いた後、フロントで最寄の駅までの地図をもらい徒歩でテクテクと川沿いを歩く。穏やかな雨が水面に波紋を広げる態をみて波紋のひとつひとつがボクの心の澱を溶かしていくようだと浸っていると、雨が次第に強くなり傘はホテルに忘れてもうたと駅までダッシュ。着いた駅には駅員いなくて改札がない。それくらいで不安になる旅慣れていない男デス。叡山線に乗り鞍馬山へ。雨はやみ気候的には清清しくいい感じ。来ている方たちは老若男女、家族連れ・カップル・二人旅・一人旅・ツアー客と幅広い。当初かなり余裕を持って上っていたが、徐々に息が上がっていきしまいには階段では羊が一段 羊が2段 ・・・羊が13段と数えだす始末。貴船に向かって上りだすときにはヘバッテ、しまったこの肉体は局地仕様の六本木・銀座専用だったと後悔し始める。下りになった後半はかなり余裕が出てくる。後続にいた女の子二人組みがリズム良く関西弁で愚痴を言うのでそれも歩くリズムに効果的で早くなる。いつしか後続は消え去り水流の音が耳をかすめる。水の神さんのお導きでここまで来れたわと万感の思いでお参りをする。この時点で15時。お昼を食べ損なっていたので軽く腹に入れるかと茶屋へ寄る。鮎茶漬けとビールを飲食しかなりいい気分になる。貴船の涼気を肌に感じながら貴船神社 奥宮まで行きお参りをする。酔っ払ってお参りをしたので祈ったとき頭に浮かんだのが「俺を信じろ!」神さん相手に俺を信じろとはもはや祈りでもなんでもない気がする。この時宇宙は我の元にあった。疲れきっていたので最寄り駅までバスに乗る。水の貴船に別れを告げ向かったのは四条。祇園をぶらぶらとし、小路にあるイタリアンのお店に赴く。深夜ご飯も!と雑誌に紹介されているお店だったせいかお客がまだ一人もいない。カウンターに座りアペリティーヴォでシェリー酒を適当に頼む。メニューは悩んだけれどイベリコ豚と茸のグリルとトマトのリゾットにした。白ワインはクラシコで。シェフや給仕の奥様と話したり、常連客とシェフのやり取りを聞いたりしながら、ドルチェのチョコレートアイスまで食べた。味は次第点かな。カウンターは腕をかけられるつくりになっていて過ごしやすいし、ひとり飯でも気楽に食べられるお店でした。駅まで四条通を歩いていく。京都は久し振りだけどジュンク堂を素通りしてオタク系の本屋がこの辺だよなと思ってやっぱり正解だったオタクです。緑川ゆきさんの短編集の漫画をつい買ってしまう。ホテルでゆっくりとお風呂につかり、ベッドで読書。バーに行く気力がわかず、疲れていたので早めに寝る。
_ 朝起きて、広々バスルームで朝風呂としゃれ込む。朝食はバイキングでテケトーに和食チックに。ほえほえ。しつこくまた風呂に入ったあと京都FMから流れるJohnny B goodを聞きながら裸で踊る。東京ドームを水着のねえちゃんで満員にしてJohnny B goodを唄ってモミクチャにされるんやあ!という熱い夢をキミは覚えているか。京都駅に向かい、丹後方面への特急のチケットを買うが指定席が売り切れ。デモ自由席でも余裕が結構あってよかった。お昼は松茸弁当。強い日差しに照らされる車内から見える景色は保津川の川下りや紅葉前の山や緑、そして日本海。そんな2時間半ほどの列車の旅、お供をLucyにして良かったなあと浸る。音楽は素晴らしい。そして日本海の小さな駅に降り立つ。某推理小説家が執筆の際に訪れたとかで彼の著作を納めた部屋がある旅館。モダンなインテリアが置かれた廊下を通り過ぎて案内された部屋はかなり広い。早い時間に温泉に入り静かな木々に囲まれた空間に時折響く列車の汽笛や鳥の鳴き声に耳を澄ませ、熱い湯を堪能する。