テクノレンジのエレクトリックダンスかと思いきや、和弦、コリアン、歌謡などの音源も加え、ダンスでは、生理的バグを使用したものやコネクトされた記号論的信号振付、フリークス趣味、ビザール趣味的様式美の舞台が展開されていく。それは千夜一夜物語の語り部たちが語ったあとの残香のようだ。フェイズごとの間のつなぎ方は巧いが、フェイズそのものの稼動タイムが少々長い感じ。アフタートークでは、主催者の山田せつ子さんの作品論やダンサーたちの今回の作品への姿勢など。今後の活動として、ダンサーたち(天野由起子、尹明希、加藤奈緒子)が作品を作ってわたし自身を踊らせてよなどと仰っていたので、天野由起子や尹明希の作品で踊る山田せつ子などが観られるかも。
_ やっぱり、ダンスを観ることが今一番、哲学的・思想的な知的冒険を得られるような気がする。お年を召された方や渋いおっさんが観客に多いのも納得。来週は、『リンゴ企画 2004-1 デュオ:私の恋人〜暇さえあれば体当たり〜』出演: 近藤良平 黒田育代 セッションハウス です。楽しみだな。
_ 『でたまか』新シリーズはコミニュケーションが出来ない宇宙人の侵略戦。燃える!イマドキこのネタだからこその高揚感。いい意味でのステレオタイプの物語を良く分かっているのだと思う。『D-クラッカーズ』コレも傑作シリーズだな。巧い。『先輩とぼく』視点はやはりひとつで良いかな。この作品もベタなネタを自覚しながら惜しげもなく使っている。『HHO』外伝。最高!まさかライトノベルでヤクザのカチコミ描くとはねえ。本編前日譚ながらこの面白さ。人間関係の連なりを再確認したくて再読してしまった。『復活の地』Ⅰ現時点だが、今年読めるなかでの最高傑作シリーズとなる予感。行政官僚レベル、現場視点での国家再生。これだ。エンタメの面白さを直裁的に描くとやはり軍事レベルでの国家興亡になると思うが、行政レベルでの視点、行政官僚・技術官僚でのシステム運営でもおそらくこれからは、エンタメを描けるはず。SFでは例が幾つかあると思うのでこれをライトノベルに転用していくと、また妙な作品群が出来てくると思う。