『パラサイトムーン』4〜6巻 渡瀬草一郎 電撃文庫
まことにもって素晴らしい。「迷宮神群」という異界から渡って来る生物によって異能の能力を得た人間達。彼らの相互扶助組織とでもいうべき《キャラバン》。神群を狩る目的、あるいはその異能によって能力のないものを導いていくべきだという思想、あるいは神群との共存を願う、など組織は様々な思惑を持つ派閥に分かれていて、その大人の思惑と立場から派生する事件に巻き込まれる少年・少女達の闘いというのが大筋。それぞれのキャラクターの過去から現在、感情、思惑、思想が明快で、立ち位置のバランスが見事。世界観も丹念に作られながらも、「迷宮神群」と異能者たちをめぐる話から人類の進化まで飛びそうでSF的な骨格が見え隠れしていて目が離せない。とにかく物語として非常にバランスが良い作品。イラストで手が出なかったことを悔やんだ。
_ 広報的な仕事はやっと人に振れたので結構今は楽なのです。チョード某商品が話題になったので、危ない所でした。
_ 週末は久し振りに小劇場系の芝居が観たいなあと思い『ククルカン』を予約。この週は『クロムモリブデン』『弘前劇場』『飛ぶ劇場』『クレネリ・ZERO FACTORY』などかなり豪華なラインナップなので、気が向いたらもう一本くらい観たいな。
_ 『我が家のお稲荷さま。』は何処行っても売り切れなのでネット書店で購入する。