_ 早朝、長屋からジムへ向かう。香港が水没したとの報を聞き此方の知人の安否を気にしながらトレイニングをする。暖まった体には厚すぎる衣を脇に抱え汽車に乗りこみ近くの街へ出る。贔屓の店に辿り着き珈琲を飲みながらも、ふさぎの虫に取り憑かれ気味の私は境涯に想いを馳せ,やはり衆生は分からぬ。ものごとの機微も分からぬ。いや、己さえも知らぬか。詮無きことをと溜息をつきながらも携帯していた本を読み進める。春一番で荒れるかと思いきや存外な陽気で、かすかな疲労との相乗効果で時節まどろみながら、次第に悦に入り3冊ほど読了。