ついに維新派初体験。パンフを事前に買って観劇前に世界観を掴む。欧州が生み出す舞踏カンパニー的な日本が生み出した、舞踏とも芝居ともつかない独自のカンパニー形式の集団と感じた。正直、天野天街以外にこんな才能がいたのか、といった慨嘆もある。少年王者館の時空間、座標軸の揺らぎから、多層宇宙が表出してくる飛ぶ時間、繰り返される時を描くものとはまた違い悠久なる時と、人の生と時代、精霊のざわめき、人の生きるうえでの喧騒と音楽、そして月の道がひとつの壮大な流れとして描き出されている。
壮大な44のセットが絶え間なく入れ替わり集落、地下水道、満州の町並みなどが姿を現し、人や精霊が独特のリズムで言葉を刻み、群舞となり眩暈とトランスを生み出す。
読み解けない部分も数多いが、素晴らしかった。ただ、やはりこの維新派は野外でレイブ形式で見て祭りとして飲み食いの喧騒のあと、月や星や風とともにトランスしていってはじめてカタルシスを得られるのかも知れない。
_ 夜は友人連中と上野毛の『吉華』で中華を食べる。まあ、次第点。自由が丘で飲み。