受けとめ方が非常に難しい作品。思ったよりか、ずっと変態チックだった。ひとりの妄想野郎の歪んだ愛といってしまえば、それで終わるけれど、タブン、是か非か、という主題の映画でもないのだろう。人物造形では、闘牛士の彼女が昏睡状態陥るライター マルコが絶品。ピナ・バウシュの舞踏シーンなどから愛のかたちの多様性と不条理さなど、色々感じ取れる演出なども結構好み。あとあと残る感じの映画だった。
e+のハーフプライスチケットで行ってきた。
演出:白井晃、出演は王子様:宮崎あおい、飛行士:保坂尚輝。
正直な話、眠くなった・・・物語の伝え方が大人と子ども双方に、という気が強すぎてどっちつかずな印象を受けてしまった。王子様が惑星をまわりその住人から様々な示唆をうけるシーンの人物の奇矯さの表現が白井晃らしいけれど、ファンタジックな描写がもっと向いている気がする。舞台美術は今年見た中でも一級品だっただけに惜しい。寓意をうける王子様の素直な反応を演じた宮崎あおいは、らしい声質だったので好感が持てた。王子様と飛行士が歌わなすぎ。EPOの歌唱力、ROLLYの存在感はさすが。