_ 昨夜はDVDにて『あの頃ペニー・レインと』を観る。素晴らしい!トビっきりの青春映画だ。厳格な大学教授の母に反抗して家を出た姉が残したレコードからロックに嵌った少年は、評論家やグルービーの少女ペニー・レインにあい、そしてあるロックバンドと出会うことで、ローリング・ストーン誌にそのバンドのツアーの同行記を依頼され狂乱のツアーでひと夏の青春を味わう。カリスマギタリスト、彼の才能から来る不協和音、ペニー・レインの恋と、主人公の想い、そして70年代ロックンロールの洪水。畜生〜!こんな良い映画を観ていなかったなんて…サントラを買っても良いかも。
個人的にはSFにはキャラクター性とか人物自体の動き方にはそんなに関心がないので、描きたいテーマにまたシステムに、硝視体といったガジェットや残酷な運命をキャラに与えて結実させる手法はとっても好みだ。もっと序盤の官能の楽園と言う美に重点を置けばまた違った味わいもあるだろうけれど、戦闘への準備段階からエピローグまで構成はとても巧いと思う。AIたちの住むさまざまな階層の仮想世界が今後どんなテーマに結実するのか楽しみなシリーズになると思う。
_ 始めて逢うメンバーはやはり総じて若い。老身のわたしには、ちょっとした自己紹介でも今後の役割というか、その辺のニュアンスが感じられて楽しい。
遊◎機械/全自動シアター THE LAST SHOW/クラブ・オブ・アリス 青山円形劇場
_ 孤独なあたし(浅野温子)が迎えた誕生日に現れたのは、むかし落とし穴に落ちることだってできて、ワンダーランドにだって行けたと言う中年のアリスと名乗る女性。ふたりが部屋の地下に突如現れた変てこなパーティを催す住人たちと出会い…という舞台設定。一貫して描かれた子供時代と地続きの大人、そのとき受けた傷とそれに勝る愛があったこと…気づくのは未来に一歩進むため。
_ 彼らの公演はすごく面白いとも言えないし、絶賛もできない。デモ、僕はずっと遊◎機械の公演を見ていきたかった。先に書いた「子供時代と地続きの大人」、そのテーマを変てこさを織り交ぜながら、海外のまさにSHOWとして、大人の味わうべき舞台を堪能させてくれた白井晃さんの演出。僕が一番好きな女優のひとりである高泉淳子さんのこしゃまくれた子役の素晴らしさ。二人のコラボレーションはホントにずっと観ていきたかった。観られたのはほんの5年程だけど素敵な体験でした。ありがとう。
_ 遊◎機械は終わっても、大好きな『ア・ラ・カルト』は続くようです。今年も絶対に行こうっと!!!